法人の会計ソフトをどう選んだか——個人事業と並行運用する体制

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法人化して、会計の運用が「二重」になりました。

施工図の事業は法人へ移行し、キャディ業は個人事業として継続しています。つまり法人の決算と、個人事業の確定申告を両方やるということです。

ここで問題になったのが会計ソフトです。法人と個人事業では会計のルールが違うため、同じソフトでは扱えません。今回は、どう選んで、どう運用しているかを記録します。

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まず前提——法人と個人事業は別物

個人事業でずっとやよいの青色申告オンラインを使ってきたので、「法人化してもそのまま使えるのでは」と最初は考えていました。結論から言うと、使えません

個人事業の会計

  • 年に一度、確定申告をする
  • 事業主貸・事業主借がある
  • 青色申告決算書を作る
  • 利益がそのまま自分の所得

法人の会計

  • 決算をして法人税の申告をする
  • 役員報酬・預り金などが発生
  • 貸借対照表・損益計算書を作る
  • 会社の利益と個人の給与が別

扱う勘定科目も、作る書類も違います。だから法人用の会計ソフトを別に用意する必要がありました

選ぶときに重視した3つの基準

基準① 操作を覚え直さなくていいか

一番重視したのがこれです。

法人と個人事業を並行運用するということは、月の中で2つのソフトを行き来するということです。ここでまったく別のメーカーのソフトを使うと、画面の作りも用語の並びも違い、そのたびに頭を切り替える必要が出てきます。

操作を覚えるコストは一度きりですが、切り替えのストレスは毎月かかり続けます。一人でやっている以上、ここは軽視できませんでした。

基準② 口座・カードとの連携

法人口座と法人カードの明細を自動で取り込めるかどうか。手入力で仕訳をしていたら、それだけで月末が潰れます。

個人事業のときも連携で楽をしてきたので、法人でも同じ水準の自動化ができることは必須条件でした。

基準③ 税理士とのやり取りがしやすいか

法人の決算・申告は税理士に対応してもらっています。そのため、税理士側がデータを確認しやすいことも判断材料になりました。

マイナーなソフトを選んでしまうと、税理士側の手間が増えます。広く使われているソフトのほうが、結果的にやり取りがスムーズです。

結論——弥生シリーズで揃えた

3つの基準で考えた結果、法人は弥生会計 Next、個人事業はやよいの青色申告オンラインという体制にしました。同じ弥生シリーズで揃えるという判断です。

現在の運用体制

区分内容
法人施工図事業/弥生会計 Next/法人口座・法人カードと連携
個人事業キャディ業/やよいの青色申告オンライン/事業用口座・カードと連携
プライベート生活費/給与から支払い/会計ソフトの対象外

同じシリーズにしたことで、画面の構造や用語の位置が近く、行き来しても迷いません。これは想像以上に効いています。

並行運用でストレスになるのは、作業量そのものより「頭の切り替え」。同じ操作感で揃えるだけで、その負担がかなり減ります。

並行運用でつまずかないための工夫

入り口を完全に分ける

会計ソフトを分けても、お金の入り口が混ざっていたら意味がありません

法人の売上は法人口座へ、キャディの報酬は個人事業用の口座へ。経費も、法人カードと個人事業用カードで完全に分けています。使った時点で仕分けが終わっている状態を作るのが、並行運用の前提条件です。

作業日を決めてしまう

2つの帳簿を「気づいたときにやる」と、必ず片方が溜まります。

僕は月に1回、まとめて処理する日を決めています。法人を先に処理して、続けて個人事業を処理する。同じ日に両方やることで、頭の切り替えも1回で済みます。

迷ったら税理士に聞く

法人化1期目は、判断に迷う場面が必ず出てきます。自己判断で処理してしまうと、決算のときにまとめて直すことになります

わからない仕訳は放置せず、その都度確認する。手続きは任せていても、構造は自分で理解しておく——このスタンスは会計まわりでも同じです。

法人化を控えている人へ

これから法人化する方に伝えたいのは、会計ソフトの選定を後回しにしないほうがいいということです。

登記が完了して口座が開いたら、すぐに取引が始まります。そのときに会計の受け皿がないと、後からまとめて入力することになる。登記待ちの期間に検討を済ませておくのが理想的です。

個人事業から法人成りする場合は、今使っているソフトと同じシリーズに法人向け製品があるかを確認するのが、一番手っ取り早い選び方だと思います。

まとめ

  • 法人と個人事業では会計のルールが違う——同じソフトでは扱えない
  • 選ぶ基準は操作の共通性・口座連携・税理士とのやり取りのしやすさ
  • 同じシリーズで揃えると、行き来しても頭の切り替えコストが小さい
  • ソフトを分ける前に、口座とカードの入り口を完全に分ける
  • 会計ソフトの検討は登記待ちの期間に済ませておく

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次回予告

次は「法人化して増えた「やらなくていいこと」——手放した作業の記録」を書く予定です。CORPカテゴリーをお楽しみに。

法人カードの選び方は「法人カードをどう選ぶか——一人法人が経費管理で重視したこと」、口座開設は「法人口座の開設——ネット銀行を選んだ理由と申込の流れ」もあわせてどうぞ。

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